節約しながらプチ贅沢生活 〜これでわかる!素人の為の資産運用講座〜第1回

  これでわかる!素人の為の資産運用講座

私の知り合いの都内某金融機関に勤める現役金融マンMさんにお願いしてマネー講座を
していただくこととなりました。月に2回くらいの更新で進んでいきます。


(ご注意)この文章には、様々な投資に関する話の中で、いくつかの特定の金融商品等に関する話がでてきます。しかしながら、それらの商品に実際に投資するかしないかは、お読みいただいた方ご自身で判断していただきます。もちろん、その商品に投資したことにより被った損失等は、すべて購入した方の責任に帰するものであり、筆者および当ホームページの管理者は一切責任を負いませんので、ご注意下さい。


第1回 資産運用を始める前に(1) 2005.1.22

1.資産運用ってなんだろう?

 皆さんは、資産運用と聞くとどんなイメージをお持ちになるでしょうか?この文章を読んでいるくらいですから、きっと興味はお持ちなのでしょうが、いろいろ難しそうで私にはできないと思っているかも知れません。試しに辞書を引いてみると、「資産」とは「生活や事業の資本となる財産。金銭に見積もることができ、負債の返済に充てることのできるもの。」また、「運用」とは「うまく使って働かせること。」とあります。まだ、何となくハッキリしませんね。

 この文章では、大雑把に「お金」を増やすことというシンプルな意味で捉えたいと考えています。恐らくたいていの人はお金を増やしたいと思っているはずですが、実はお金を増やすことはあくまで何かの夢を達成するための手段であって、目的ではありません。株や投資信託を始めると、そのこと自体が目的のようになってしまう人がいますが、あくまで本来の夢や目的を忘れてしまってはいけません。なぜなら、後ほど詳しく述べますが、目的に応じて運用の方法も変わってくることがあるからです。そこで、まず資産運用をするにあたっての心構え第1条は

  (第1条)何のためにお金が必要なのかをハッキリさせる。

です。

 例えば、理想の家を買ってそこに住むことが夢だという人にとっては、不動産の購入は目的であって、資産を増やすための手段ではありません。年を取りすぎてから住んだのでは、せっかくの家に住める期間が短くなりすぎるので、場合によってはローンを組んで若いうちに住宅を購入すべきかも知れません。しかし、別な人にとっては、別な目的のために資産を増やす手段として、不動産で運用すると言うこともあり得るのです。

 つまり人によって資産を運用する目的が違うのですから、その手段である運用方法が違うのは当たり前のことなのです。万人向けの資産運用方法なんてものはありません。

 この文章では、できる限り多くの資産運用方法を皆さんに紹介することで、その中から自分に合った運用方法を見つけてもらうことが目的です。私は、某金融機関に勤めている関係上、これまで勉強も兼ねていろいろな金融商品について、自ら投資して試してきました。その経験から分かったことを含め、金融商品の仕組みや考え方についてできるだけ簡単に説明していきたいと思います。皆さんは、その説明を聞いた上で、自分にあった金融商品を見つけてみてください。その上で、皆さんが自分の夢を達成できることを願って止みません。

2.資産運用前の準備体操

 さて、資産運用を始める前に、さっき述べた目的の確認の他にやってもらいたいことがもう一つあります。それは自分の現状を確認すると言うことです。現状とは資産や負債の現在の状態のことを指します。

 多くの方は、銀行や郵便局にいくつか口座を持っているはずですし、もしかしたら昔作って忘れてしまっている口座もあるかも知れません。それぞれの残高や現在の利率は把握していますか?また、車や家のローンがある方は、その残高や利率を知っていますか?あるいは、人によっては、相続した株があったけど、今どうなっているか分からないとか、現状不明な資産があるかも知れません。

 これらの、資産、負債について全部洗い出して欲しいのです。とにかくこれが分からないことには、運用方法を選ぶことなどできませんので、面倒かも知れませんが調べてみてください。そして、簡単な手書きで良いので、一覧表を作成して欲しいのです。資産運用をするにあたっての心構え第2条は、

  (第2条)資産・負債の現状をハッキリさせる。

です。もちろん、株や投資信託、会社の財形貯金、加入している各種の生命保険や医療保険などもできる限り洗い出してください。

 さて、その上で現在の価値がハッキリしているものについてその金額の合計を出してみてください。保険などは現在解約したらいくら戻ってくるかなどがあまり明確でない場合が多いので、除いても構いませんが、預金や株なら金額を調べることができるはずですし、ローンの残高もいくらあるかは分かるはずです。

 できましたか?できた方の中で、負債つまりローンなどの借金のある方に、最も有利な資産運用方法をご紹介しましょう。それはローンをできるだけ早く返済することです。

 何をバカなと思われるかも知れませんが、冷静に考えてみてましょう。例えば、仮に今あなたが、預金が200万円あり、自動車ローンが100万円あるとしましょう。正味の財産は100万円と言うことになります。預金は銀行に定期預金として預けたとして、年0.5%の利息が付くとすると、1年後には201万円になっていますね。一方自動車ローンの方は、実際には返済しながら利息で膨らんでいくので、複雑な計算が必要ですが、仮に今年は返済をしないものとし、利率が年3%であったとすると、1年後のローン残高は103万円ですね。正味の財産は98万円となり、2万円減少したことになります。

 さて、それでは預金からローンを全額返済してしまったらどうなるでしょうか?預金は、ローンの返済に充ててしまったので、100万円しか残りませんが、ローンの方は残高0円となりますね。その100万円を定期預金に預ければ、1年後には100万5000円となり、何と5000円増加しているのです。これを表にまとめると、以下のようになります。

定期預金

自動車ローン

合計

預金+ローン

現在の残高

200万円

−100万円

100万円

利息

1万円

−3万円

−2万円

1年後の残高

201万円

−103万円

98万円

預金のみ

現在の残高

100万円

0万円

100万円

利息

0.5万円

0万円

0.5万円

1年後の残高

100.5万円

0万円

100.5万円

 ごらんのとおり、預金+ローンのときは、利回りが−2%ですが、預金のみの時は+0.5%となり、利回りは2.5%も改善したことになります。今どき利回りが2.5%も良くなる方法なんて、他にはなかなかありません!

 これは、一般的にローンの利率の方が預金の利率よりも高いために起こる現象ですので、例えば特別な0%ローンのような場合には当てはまりませんが、たいていの場合はローンの返済こそ、最も効率の良い投資と言うことになります。住宅ローンなどを抱えている方は、まずいかに早く返済するかを考えてください。資産運用をするにあたっての心構え第3条は、

  (第3条)借金はできるだけ早く返済すること。借金しないで済むならしないこと。

です。

 もしかして、この文章を読んで株の売買方法でも覚えて、ドーンと儲けてやろうと思っていた方は、ちょっとがっかりしたかも知れません。しかし、資産運用というのは、買った株が何倍にもなるという派手な場面は少なく、たいていの場面では地味で堅実なものなのであり、その方が長い目で見て成功する確率が高いのです。それは、投資大国アメリカの資産運用のプロである、ファンドマネージャーの運用成績において、長期的に見ると男性よりも女性の方が勝っていたという事実からも伺い知ることができます。

 もしまだ、資産運用の目的の洗い出し、資産・負債の洗い出しが済んでいない方がいたら、次回までに必ずやってみてください。ちょっと時間がかかるでしょうが、その後の人生をちょっと豊かに、ゆとりあるものにするためなので、がんばってやってみてください。